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ドローン空撮は儲かる(ペイする)のか? 第1回-費用面

今回は生々しいタイトルです。

最近、テレビやYoutube上でドローンを使った映像を見かける機会がさらに増えてきました。
そのせいか「ドローン儲かるでしょー」と言われる機会も増えてきました。苦笑

弊社のFacebookやインスタグラムをご覧頂くと大体想像がつくかと思いますが、2017年の5月~9月は、殆ど毎日が撮影か移動で、案件数にすると有難い事に50件超、稼働日数は100日を超えています。
きっと、ドローンに事業として取り組まれている方の中でも多い方の部類に入る件数だと思います。
これだけ聞けば「なんだ儲かるじゃん」と思われるのも無理が無いかも知れません。
ですが、残念ながら弊社の場合、ドローン事業のみで言えば答えは「No」です。苦笑

弊社は元々が北海道・札幌でWEB関連サービスを全般的に提供する会社で、ドローン空撮は弊社をご利用されているお客様向けのサービスという考え方でした。
また、取り組み始めた頃は、まだ「ドローン」という言葉が一般的でなく、一部のマニアックな方が「マルチコプター」という名称で飛ばしていた時期でしたので、年間にどれくらいの撮影件数があり、どの程度の費用が出て行くのか、あまり深く考えずに取り組み始めたというのが実情です。

そんな感じで5年が過ぎ、毎年の費用感が大体分かるようになったので、実際に事業として取り組む会社の『生の声』として、ご興味をお持ちの方に書かせて頂こうと思います。

先に結論を言いますと、弊社が考える最低限の費用は年間940~970万円です。
以下にその根拠と内訳を書いてまいります。

●費用1-空撮用ドローン(機器)導入・維持費用

まず最初に、当たり前ですが撮影に使うドローンを用意しなければなりません。
弊社は現在、撮影用として3種類5機、練習用として2種類2機を用意しています。撮影用は、Inspire2とPhantom4 proとMavic proです。
お仕事の内容によって、準備しなければならない機体は異なりますが、最近は依頼される方も機種指定で依頼される場合が多く、テレビ番組やPV撮影のお仕事ですとDJIのPhantomを指定される場合が殆どです。
今回は、お仕事で空撮に取り組める最低限の費用を計算したいので、Phantomで計算してみようと思います。

Phantomシリーズは1機、大体20万円。万一の際の予備機は今や必須ですので2機で40万円となります。

また、お仕事で飛ばす場合は予備のバッテリーが必要になります。
スポーツなどの生放送は充電するヒマもありませんから10本とか20本のバッテリーが必要になりますが、これはとてもレアなケースと言えます。
通常であれば、どこかコンセントがある所や車などで充電しながらの撮影が可能でしょうから、予備として5本、夜討ち朝駆けで、寝ている間に充電する時間が無い場合も考えると7本程度あればどうにかなります。
あとは、使用するバッテリーの本数を抑えるために、一発撮りが当たり前に出来るよう、技量を上げる事も重要です。
予備機体のバッテリーも合わせると、新たに購入しなければならないバッテリーは6本、1本2万円として、6本で12万円となります。ちなみに弊社は14本用意し、2班体制が取れるようにしています。

機体に関連する費用は合計で52万円となりました。
Phantomシリーズは殆ど毎年モデルチェンジし、バッテリーも互換性が無いので、これが毎年かかると考えておくと安心です。

その他にタブレット×2枚、マイクロSD 64GB×2~4枚、撮影したものの確認のためのノートPCは必要と思います。合計で20万円くらいでしょうか。
弊社はそれぞれの寿命は2年と考えていますので、年間に直すと10万円です。

以上を合計すると…

・ドローン関連導入・維持費用=年間60~70万円

●費用2-ドローン保険

保険は様々にありますが、墜落した時に発注者様や飛行場所をご提供くださった皆様にご迷惑をお掛けしないために、損害賠償保険に加入する事は義務であると考えています。
保険料は事業者の飛行頻度や過去の信用状況でも変わるようですが、年間で10万円~20万円程度見ておけば大丈夫です。

もうひとつ、墜落した機体をカバーする『機体保険』も加入しておいた方が安心です。Phantomが2機の場合、年間約3万円くらいです。

以上を合計すると…

・ドローン保険=年間10~20万円

●費用3-車両・移動費

移動費(燃料代や宿泊費)については、クライアント様から実費のお支払いをお願い出来れば大丈夫です。
車両費も計算の仕方によって色々に出来ますが、実績が無い場合は足元を見られますので、最悪を考えるとご負担いただけない事もあり得ます。
レンタカーという手もありますが、天候状況によるキャンセルや、急な発注に対応しなければならない事も考えられ、煩わしい事になりかねません。弊社では撮影専用のハイエースを用意しています。
車検も含めて、年間50万円くらいでどうでしょうか。50万円なら、都度レンタカーを借りるよりも割安です。

・車両費=年間50万円

●費用4-人件費

撮影の際はモニターを見ながらとなり、全て『目視外飛行』に当たりますので、『監視員』の同行が航空法で義務付けられています(今のところ)。
撮影はいつあるのか分からず急な依頼にも対応しなければなりませんし、それなりの知識が無ければ任せられません。また、客先で手間取る姿なども見せられません。
自分以外にもう一人手伝ってくれる人が必要で、その方に支払う人件費を考えておいた方が安全です。

・人件費(自分以外)=年間360万円(北海道・20代の平均+社会保険)

●費用5-広告・宣伝費

サービスを開始したら宣伝しなければ受注は見込めません。
弊社はWEBサイトを持つ程度で、他に宣伝を行っていないのですが、幸いにして母体がWEB制作会社ですのでWEBに関しては自前で何でも出来てしまいます。
ですが、そうでない方が大半と思いますので、それなりに見られるサイトを制作・維持するための費用をこれに充ててみます。

・広告・宣伝費=年間60万円

●費用5-予備費

例えば、手持ちカメラやGoproを購入して試したり、色々な事に挑戦していかなければ先の食い扶持の補償はありません。
それらテストに使う機材やその際の交通費、諸々の購入費用や通信費、事務所も借りたりすると年間50万円程度は見込んだ方が無難です。

・予備費=年間50万円

●費用6-オペレーター報酬

最後に、オペレーターであるあなたは、いくらの報酬を得なければならないのかを考えてみましょう。
これは希望額になって来るのだろうと思いますが、今回は最低ラインの計算をしていますし、助手の方よりも少ない手取りでは少し寂しい感じですので、上記『費用4-人件費』をこれに当てはめてみます。

・オペレーター報酬=年間360万円(北海道・20代の平均+社会保険)

さて、出揃いました。

・年間の費用=940~970万円

い、意外に行くもんですね…。
とは言え殆どが人件費、オペレーターも監視員も無給で良いという事は無いとは思いますが、人件費を除けば、最低でも年間250万円ではじめられる事が分かりました。

さて、今回は費用面について考えてみました。
次回は、実際にどの程度の収入が見込めるのかを考えてみたいと思います。

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