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冬の北海道ロケ(ドローン)ってどんな感じ?

この冬、北海道の札幌と帯広で『冬季アジア大会』が行われます。

スポーツに馴染みの無い方にとっては、あまりピンと来ないイベントかも知れませんが、アジアの様々な地域からウィンタースポーツのアスリートが集い、日ごろの鍛錬の成果を競うオリンピックのアジア地域版みたいな感じ、と言えばご理解頂きやすいかと思います。

この大会のアルペンスキーの競技会場となるのが、弊社のクライアント様である、加森観光様の「サッポロテイネスキー場(北海道・札幌市)」さんで、今大会の組織委員会さんの方で、テレビ中継にドローンによる空撮映像を組み込む事を検討されており、諸々のご縁があって少しだけ関わらせて頂いています。
と言っても、制作会社様が自前でドローンを飛ばす事を検討されており、弊社は手稲山で何度も飛行を行っているということで、今回はアドバイザー的(あくまでも「的」)な役割です。

そんな中、近々、テレビ中継のクルーの皆さんがロケハンを行う事になり、それに向けてやり取りをしているのですが、東京や大阪からいらっしゃる皆さんですので、雪国事情と言いますか、色々とご不安もあるようです。
結局、最後に「気合」と「根性」で踏ん張ることになるのが撮影の際の常である事は身をもって体験していますが、備えあれば憂いなしということで、北海道外から冬のロケで北海道を訪れる皆さんが考慮した方が良いと思う事を書いてみたいと思います。

●「北海道ってどのくらい寒いの?」

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12月から3月まで、北海道の殆どの地域では月の平均気温が氷点下になります。
少し乱暴な言い方になりますが、海から離れれば離れるほど、標高が高くなればなるほど低くなると言え、札幌はその中庸を捉えたあたりに位置します。

寒い地域として北海道民の頭に浮かぶのは、道北の名寄から旭川、道東の十勝地方に至る内陸部。1月や2月の朝には-20℃以下になる事もままあります。

北海道 札幌の気温、降水量、観測所情報

道内主要都市の気温

昔、「バナナで釘が打てます」というフレーズのエンジンオイルのCMがありましたが、あれは確か-40℃。北海道内でそこまで気温が下がる事はほぼあり得ません(観測史上最低気温は旭川の-41℃です)が、-20℃でも充分に寒く、こうなるともう顔の感覚なんてありませんから、気を許すと鼻水が垂れているなんてこともあり得ます。それに寒いと手が震える事もままありますので、ドローンを操作する際にはしっかりと防寒対策をした方が良いように思います。

●「北海道ってどのくらい雪が降るの?」

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北海道と言えばどの地域でも「雪が降る」という認識を持たれている方が多いように思います。
もちろん全道的に雪は降りますが、積もるかどうかはまた別で、本州と同じく日本海側で雪が多く、それ以外の地域、特に太平洋側の地域では比較的少なめです。
そういった意味では、雪が「積もる」事と、気温が低い事とは、必ずしもイコールではないと言えます。

札幌の降雪量と積雪深

道内市町村における垂直積雪量

前者の『札幌の降雪量と積雪深』をご覧頂くと分かるように、『降雪量』の平年値は6m近く『積雪深』は80cm程度です。
シーズンに数回の大雪の日と、10cm程度の降雪の日、全く降らない日、晴れの日、くもりの日、暖かい日、雨の日などを織り交ぜながらの天気ですので、このようにジグザグのグラフとなります。

●北海道の冬ロケ対策

・服装

撮影の際の服装は当然、スキーやスノーボードウェアがお薦めです。ダウンタイプのものがあればなお良いと思います。

インナーは、旅番組のようにずっと動き回るロケや暖かい日のロケでしたら、普段、スキーやスノーボードをするくらいの枚数で大丈夫です。定置での撮影が基本の時は、恐らく何枚着ても暖かくなることはありませんので、出来るだけ着込んで、近くに暖を取る事が出来る場所を確保するのが得策です。

・手袋

手袋も上記の服装とおなじような考え方で大丈夫で、基本はスキー・スノーボード用(出来れば革製)のものがお薦めです。カメラマンさん、VEさん、ドローン担当の方などの技術系の方は、指を出しっぱなしにしなければならない可能性は否めませんが、通常の手袋の他に、指の部分を「パカッ」と出す事が出来るミトンタイプの毛糸の手袋をご用意頂くと少し違うかも知れません。

指出しミトンの画像検索

・靴

雪深い場所での撮影が考えられる場合は長靴がお薦めです。ロケーションサービスをご利用になられる場合は必ずご準備ください。相当冷たくなるとは思いますが、裏地が付いたものだと多少は違います。
編み上げのブーツは合わせ目から雪が入りますので、除雪が行き届いた場所以外ではあまりお薦めできません。

・帽子

氷点下の場所に長時間いると耳が凍傷になる可能性がありますので被られた方が無難と思います。ピアスは帽子で隠れない場合は外す事をお薦めします。

・ドローン

よく言われるのはバッテリーの温度管理です。バッテリー温度が25℃以下にならないようバッテリーウォーマーなどで温めておいたり、離陸後1分間はホバリングさせて電圧を確認するなどの対策が必要です。

また、北海道ほど気温が低いところでは、機体そのものの管理も考えなければなりません。
暖かいところから寒いところに持ち出す分には大きな問題はありませんが、逆に寒いところから暖房の利いた屋内に持ち込むと、確実に結露を起こすので注意が必要です。大きなビニール袋とタオルを数枚用意し、機体をタオルでぐるぐる巻きにした上で、ビニール袋で何重かにで包んでから暖かいところに持ち込むなど、緩やかな温度変化となるようにすることである程度は結露を防ぐことが出来ます。
もし結露させてしまったら、その日の飛行は諦めるのが賢明です。結露したまま再び外に持ち出して飛行させると各所が凍り付き不具合を発生する可能性が高いと言えます。乾燥するまで待つほかにありません。
また、ドローン本体や翼が凍り付く事を防ぐために、雪が降っている場合には飛行を諦める潔さも大切です。

●最後に

いかがでしたでしょうか。あまりドローンに関係のない事が多かったかも知れませんが、本州から冬の北海道に来られる撮影クルーの皆さん、もしくはドローンを飛ばす用事のある方はご参考にされてみて下さい。

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